日本には「暖簾分け」と言う言葉がある。これはみなさんもご存知のように奉公人がそれまでの店名などを貰い、独立することを意味するのだが、この制度は江戸時代の頃からあったようだ。
江戸時代の商人はまるでスゴロクのように、1.丁稚(基本的に給与は無く、衣食住が保障されるのみ。江戸では小僧とも言う)→2.手代(現代の会社組織でいうと、係長や主任に相当。丁稚は雑用が主な業務であるのに対し、手代は接客などの業務が主流)→3.番頭(使用人の内で最高の地位。商業経営のみならず、その家の家政にもあたる)→4.大番頭(番頭の中でも最高の地位)→5.宿這入り(住み込みから解放され、店の外に住むことを許される) 6.のれん分け、と順番にあがっていくのである。
商店や地方によっては、番頭になると住み込みから解放される場合もあれば、宿這入りがのれん分けを意味する場合もあったのだそうだ。のれん分けは店主が退職金ががわりに出資し、系列チェーン店の店主となり今まで働いていた本店から仕入れをする。
そして商売をしながら出資金を徐々に返済する。すべてを返済すれば「完全独立」となったのだそうだ。
「のれん分け」からも当時の商人の暮らしぶりがうかがえるのである。
Copyright © 社章ドットコム All rights reserved.